SNSで話題のアイス「ベロベロバー」から考える、安全な食生活と嚥下機能の維持について|瀬谷駅近くの歯医者・歯科|瀬谷アクロスデンタルクリニック

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SNSで話題のアイス「ベロベロバー」から考える、安全な食生活と嚥下機能の維持について

SNSで話題のアイス「ベロベロバー」から考える、安全な食生活と嚥下機能の維持について|瀬谷駅近くの歯医者・歯科|瀬谷アクロスデンタルクリニック

2026年4月20日

SNSで話題のアイス「ベロベロバー」から考える、安全な食生活と嚥下機能の維持について

こんにちは。瀬谷アクロスデンタルクリニック院長の黒﨑です。
春ですが少し汗ばむような日も増えてきましたね。これからの季節、ついつい手が伸びるのが冷たいアイスクリームです。

さて、皆さんは3月末に発売されて以来、SNSなどを中心に話題沸騰中の韓国発アイス「ベロベロバー」をご存知でしょうか?
当クリニックのスタッフと一緒に早速試食してみたのですが、爽やかな味と、食べ進めるうちに「シャリシャリ」からゼリーのような「プルプル」に変わる新食感がとても美味しく、これからの暑い季節にぴったりの商品でした。
また、親御さんの目線で非常に素晴らしいと感じたのが「溶けてポタポタと垂れてこない」という点です。小さなお子さんが時間をかけて食べても手や服を汚しづらいのは、ご家族にとって大変嬉しいポイントですよね。

「溶けない」秘密と、少しの注意点

この不思議な「溶けない」食感の秘密は、成分に含まれる「こんにゃく粉」にあります。楽しく美味しいベロベロバーですが、歯科医師の視点から一つだけお願いしたいことがあります。それは「よく噛んで、少しずつ飲み込む」ということです。

この商品はサイズがそれなりに大きく、またこんにゃく粉の特性上、一般的なアイスやゼラチンゼリーのように口の中の体温で完全にドロドロに溶けるわけではありません。お子さんの場合、いつもの感覚でよく噛まずに飲み込んでしまう危険性があります。過去にこんにゃく入りゼリーで起きた窒息事故をご記憶の方もいらっしゃるかと思います。

現代の食事は柔らかいものが多く、子どもたちの「噛む回数(咀嚼力)」は昔に比べて低下していると言われています。噛む力が未発達な状態で、弾力のある食品を丸飲みしてしまうと、過去のこんにゃく入りゼリーのような思わぬ窒息事故に繋がる恐れがあります。


決して商品を怖がる必要はありませんが、一口を小さく切り分け、保護者の方が見守る中で「しっかり噛んでから飲み込む」ことを徹底してください。顎を使ってしっかり噛む力は、お顔の健全な発育やきれいな歯並びを作るための重要な土台になります。

お子さんだけでなく、大人・シニア世代もご用心!

そして実は、この「しっかり噛んで安全に飲み込む力」が大切なのはお子さんだけではありません。シニア世代の方にとっても非常に重要なテーマなのです。

なぜなら、人間は加齢とともに手足だけでなく、お口周りや喉の筋肉も減少していくからです。お子さんが「未発達」で窒息リスクがあるのと同じように、大人はこの「飲み込む力(嚥下機能)」が低下していくことで、弾力のある食べ物が喉に詰まる「窒息」のリスクが高まってしまうのです。医学用語ではこの状態を「老嚥(ろうえん)」と呼びます。

また、嚥下機能の低下は窒息だけでなく、食べ物や唾液が誤って気管に入り細菌が肺で炎症を起こす「誤嚥性肺炎」の引き金にもなります。「最近食事中によくむせる」「硬いものが噛みづらい」という方は少し注意が必要です。

いつまでも美味しく食べるための予防法

安全に食事を楽しむためには、日常的なケアが欠かせません。以下の3つを意識してみましょう。これらはシニア世代の機能維持だけでなく、お子さんの健やかなお口の成長にも繋がります。

お口の体操

舌を上下左右に大きく動かしたり、頬を膨らませたりする体操は、お口周りの筋力維持に非常に効果的です。当クリニックでも推奨している、舌と口周りの筋肉を鍛えるトレーニングについては、以前のコラム「誤嚥・口臭・認知症予防に!『あいうべ体操』でイキイキ健康寿命」で詳しく解説しておりますので、ぜひ併せてご覧ください。

噛める歯の維持

弾力のある食べ物を安全に飲み込むには、奥歯ですり潰す「咀嚼(そしゃく)力」が不可欠です。ご自身の歯を健康に保つことはもちろん、入れ歯やインプラントも精密に調整されていることが重要です。 特に「入れ歯は一度作れば一生モノ?」と思われがちですが、お口の状態に合わせて作り替えや調整を続けることが、結果として窒息や誤嚥の防止に繋がります。当院では噛む機能の維持を重視したオーダーメイドの治療をご提案しています。

定期的な歯科検診を受診する

虫歯や歯周病を予防しお口の細菌を減らすことは、誤嚥性肺炎の強力な予防になります。また、ご自身では気づきにくい噛み合わせの変化や入れ歯などの不具合も、プロの目で定期的にチェックすることが大切です。トラブルが起きる前に受診し、いつでも安全に食事ができる清潔な環境を保ちましょう。

最後に

最後に基本中の基本ではありますが、ベロベロバーをはじめとするアイスクリームはお砂糖を含む「甘味食品」です。美味しく楽しんだ後は、もちろん歯ブラシなどでのむし歯予防もしっかり行ってくださいね。

当院では、患者様お一人おひとりに合わせた歯科診療を心がけております。お口の機能や毎日のケアで気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。24時間受付のWEB予約も導入しておりますので、いつでもスムーズなご予約が可能です。

話題の美味しいスイーツを安全に満喫するためにも、ご家族皆様で「お口の健康」に目を向けてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】
1.厚生労働科学特別研究事業「食品による窒息の現状把握と原因分析(こんにゃく入りゼリー食品の物性解析)」
2.日本老年歯科医学会「高齢期の口腔機能低下症とその管理」
3.World Health Organization (WHO). “Ageing and health” (2022).
4.Taylor & Francis. “Presbyphagia – Knowledge and References”

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