2026年3月27日

こんにちは。瀬谷アクロスデンタルクリニックです。
先日、医師の先生から、ある質問をいただきました。
「最近話題の歯周病治療の『ブルーラジカル』ってどう思う? 機序(仕組み)としてはすごく良さそうだけど…」 という内容です。
実はこの「ブルーラジカル」、最近テレビやネットニュースでも取り上げられることが増え、患者様からも「私の歯周病もこれで治りますか?」とご質問いただく機会が増えてきました。
そこで今回は、この新しい治療法について、現時点での当クリニックの考えをお話ししたいと思います。
ブルーラジカル(Blue Radical P-01)とは?

簡単に言うと、厚生労働省から世界で初めて「歯周炎の治療器」として承認された新しい医療機器です。
※重度歯周病をターゲットとした非外科的治療法(切らない歯周病治療)として、世界で初めて実用化された最新の治機器。厚生労働省の医療機器認定において「歯周治療・歯周炎・歯周ポケットの殺菌・スケーリング」と初めて明記された、国内で唯一の歯周病治療器。
「過酸化水素」という薬剤に「青色レーザー」を照射することで、強力な殺菌効果のあるラジカル(活性酸素)を発生させ、歯周ポケットの中の細菌を死滅させるという仕組みです。
最大のメリットは、「歯ぐきを切る手術(外科処置)をせずに、重度の歯周病治療ができる可能性がある」という点です。
これまで「抜歯しかない」「手術が必要」と言われていた方にとって、身体への負担が少ない新しい選択肢が増えたことは、歯科医療全体の大きな進歩だと言えます。
「魔法の治療法」ではありません
では、この機械で一度しっかり殺菌すれば、もう歯周病は完治する(再発しない)のでしょうか?
残念ながら、答えは「NO」です。
重度の歯周病の本当に厄介なところは、「一度原因となる病原菌を綺麗に除去しても、時間が経つと再び菌が増殖し、病状が悪化していく」という点にあります。
お口の中は温かく湿っており、常に細菌が住み着きやすい環境だからです。
どんなに素晴らしい最新機器を使って一時的に菌をリセットできたとしても、菌が再び増殖しやすい環境が改善されていなければ、結局はまた元の状態に戻ってしまいます。
つまり、歯周病治療において重要なのは、「菌をどう殺すか」と同じくらい、「菌が再増殖しない環境をどう維持するか」なのです。
そのため、歯周病治療の基本は結局のところ、「日々の適切なブラッシング」と「定期的なプロフェッショナルケア」に行き着きます。
当クリニックの導入状況について
最近、「先生のところではやっていないの?」とお問い合わせをいただくことも増えており、せっかくご興味を持っていただいた患者様には大変申し訳ないのですが、現時点では当クリニックでの導入は見送っております。
もちろん、外科処置を回避できる素晴らしい技術であることは理解しております。
ただ、治療費も患者様の負担が大きい自費診療となる点、そして長期的な経過データ(数年後の予後など)がまだ十分に出揃っていない点を踏まえ、「今、自信を持って患者様にお勧めできるか?」を慎重に検討している段階です。
まずは保険診療の範囲内でできる「基本治療(歯石除去やブラッシング指導)」を徹底的に行うことでも、多くの症状は改善が可能です。
現状当クリニックでは、歯周病治療においてはまず保険診療での確実性の高い治療を優先しておりますので、何卒ご理解いただけますと幸いです。
最新の治療法についても、メリット・デメリットをしっかり理解した上で、患者様一人ひとりに最適なプランをご提案させていただきます。
「この治療法ってどうなの?」という疑問があれば、いつでもお気軽にご相談ください。
瀬谷アクロスデンタルクリニック
〒246-0031 神奈川県横浜市瀬谷区瀬谷4-23-35 アクロスキューブ瀬谷1-1
TEL:045-489-7400