2025年10月29日
日々のセルフケアで、液体歯磨きや洗口液(うがい液)を活用されている方は多いでしょう。しかし、「どちらも同じようなもの」と認識されているケースも少なくありません。実はこの二つ、目的と使い方が大きく異なります。正しく使い分けることで、その効果を最大限に引き出すことができます。

上の画像の4つは同じように見えますが「液体歯磨」と「洗口液」が混ざって陳列されています。
液体歯磨きと洗口液(うがい液)の決定的な違い
液体歯磨きも洗口液も「液体」ですが、その役割は全くの別物です。これは例えるなら、「シャンプー」と「リンス(コンディショナー)」の関係に似ています。
・シャンプー(液体歯磨き):歯を磨くためのもので、汚れを落とす「洗浄剤」の役割を果たします。
・リンス(洗口液/うがい液):磨いた後の口腔内を整えたり、爽快感を与えたり、薬用成分を届ける「仕上げ・補助剤」の役割を果たします。(実際に洗口液は英語で「マウスリンス」や「マウスウォッシュ」と呼ばれます。)

裏面の表示には「液体歯磨」、「洗口液」と記載があります。
液体歯磨きの特長と効果的な使い方
液体歯磨きは、通常のペースト状の歯磨き粉と同様に、歯ブラシと一緒に使って歯を磨くためのアイテムです。
【ポイント】
・発泡剤が少ない・または無配合: 泡立ちが少ないため、磨いている途中で泡で口の中がいっぱいになりにくいのが特徴です。そのおかげで、鏡を見ながら、どこを磨いているかをしっかり確認できる「明視下での歯面清掃」において非常に優れています。
・研磨剤が入っていない製品が多い: 研磨剤の有無は製品によりますが、歯を傷つけたくない方や、矯正装置を使っている方にも使いやすいというメリットがあります。
泡立ちが少ないことで、丁寧に磨きにくい奥歯や歯と歯茎の境目なども、目視で確認しながら磨ける点がおすすめポイントです。
洗口液(うがい液)の特長と効果的な使い方
洗口液は、歯磨き後の仕上げや、外出先での一時的な口臭予防などに使用するアイテムです。
【ポイント】
・磨く必要はない: 歯ブラシは使わず、液体を口に含んで規定時間(製品による)うがいをするだけで完了です。
・薬用成分を届ける: 殺菌成分や抗炎症成分など、各製品が持つ薬用成分を口腔内全体に行き渡らせる効果が期待できます。
まとめ
液体歯磨きも洗口液も、それぞれが最大限の効果を発揮するのは「正しく使うこと」が大前提です。
・液体歯磨きを「うがいだけ」で済ませていませんか? → 液体歯磨きは「磨く」ことで効果を発揮します。
・洗口液で「磨こう」としていませんか? → 洗口液は「うがい」が目的です。
ご自身の使っているボトルが「液体歯磨き」なのか「洗口液」なのか、今一度パッケージを確認し、正しいセルフケアにお役立てください。