インフルエンザ発症率が1/10に!? 今年の冬は「歯磨き」でウイルスを撃退しよう|瀬谷駅近くの歯医者・歯科|瀬谷アクロスデンタルクリニック

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インフルエンザ発症率が1/10に!? 今年の冬は「歯磨き」でウイルスを撃退しよう

インフルエンザ発症率が1/10に!? 今年の冬は「歯磨き」でウイルスを撃退しよう|瀬谷駅近くの歯医者・歯科|瀬谷アクロスデンタルクリニック

2025年12月15日

インフルエンザ発症率が1/10に!? 今年の冬は「歯磨き」でウイルスを撃退しよう

厳しい寒さが続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今冬はインフルエンザが大流行しており、心配されている方も多いかと思います。

マスクや手洗いはもちろん大切ですが、実は「歯磨き(口腔ケア)」がインフルエンザ予防の“決定打”になるという、驚きの研究結果をご存知でしょうか?

今回は、最新の研究と過去の実証データをもとに、歯科だからこそお伝えできる「最強の感染症対策」をご紹介します。

「歯磨き」でインフルエンザのリスクが激減する

「歯磨きで風邪予防なんて、本当?」と思われるかもしれません。しかし、日本の研究で非常に明確なデータが出ています。

高齢者の施設で、歯科衛生士による専門的な口腔ケアを週1回実施し、自分でも毎日丁寧に歯磨きをしたグループと、通常通りのケアしか行わなかったグループを比較したところ、口腔ケアを徹底したグループではインフルエンザの発症率が約10分の1(0.1倍)にまで抑えられたのです。

これは、お口の中の細菌が出す「酵素(プロテアーゼなど)」が減ることで、ウイルスが粘膜に侵入しにくくなったためと考えられています。 つまり、お口をきれいに保つことは、マスクと同じくらい重要な「ウイルスの侵入ブロック策」なのです。

歯磨き5分後、唾液の「戦闘力」は最大6倍に!

さらに、ごく最近の2025年の研究では、「歯磨きそのもの」が唾液の免疫力を劇的に回復させることが明らかになりました。

私たちの唾液には「IgA(アイ・ジー・エー)」という、ウイルスを捕まえて無力化する抗体が含まれています。しかし、お口が汚れていると、IgAは細菌への対応に追われ、肝心のウイルス対策がおろそかになってしまいます。

研究データによると、歯磨きをしてお口の細菌を減らすと、その直後から唾液の抗ウイルス効果が高まり、元々免疫力の働きが低かった人では、歯磨き5分後にウイルスの結合を阻止する力が約6.2倍にもアップしたという報告もあります。 また、歯磨き1時間後には、実際にウイルスと戦える「質の高いIgA」の割合が有意に増えていることも確認されています。

「腸活」で免疫物質の生産工場を稼働させる

お口のケアで「IgAの働き(質)」を高めたら、次は「IgAの量」そのものを増やしましょう。 カギを握るのは「腸」です。

食物繊維や発酵食品を食べて腸内環境が整うと、腸内細菌が「短鎖脂肪酸」という物質を作り出します。これが血液に乗って唾液腺に届くと、「もっとIgAを作って!」という指令となり、唾液中のIgAが増えることがわかっています(腸ー唾液相関)。

・歯磨き:免疫の「無駄遣い」を減らし、ウイルスと戦う力を取り戻す

・腸活:免疫の「生産量」を増やし、守りを固める

この2つを組み合わせることで、今年の冬を元気に乗り切ることができます。

まとめ:寝る前の「本気磨き」があなたを守る

インフルエンザウイルスは、乾燥した喉や汚れたお口の環境を好みます。 特に、寝ている間は唾液が減って細菌が増えやすいため、「就寝前の丁寧な歯磨き」が感染予防には最も効果的です。

瀬谷アクロスデンタルクリニックでは、ウイルス対策にもつながるプロのクリーニングや、ご自宅でのケア指導を行っております。
「最近風邪をひきやすい」「効果的な磨き方を知りたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

【参考文献】
1.Abe, S., Ishihara, K., Adachi, M., & Okuda, K. (2006). Professional oral care reduces influenza infection in elderly. Archives of Gerontology and Geriatrics, 43(2), 157-164. (口腔ケアを行った高齢者グループのインフルエンザ発症率が対照群の約1/10に減少したことを示した研究)

2.Kubo, Y., Iwamoto, T., Tateyama Makino, R., Tsutsumi, K., Tsukinoki, K. & Kurita, K. (2025). Saliva After Toothbrushing Enhances the Inhibitory Effect on the Interaction Between SARS-CoV-2 Spike Protein and Human ACE2 In Vitro. Oral Science International, 22(1), 1-9. (歯磨き後に唾液中のIgAのウイルス結合能が向上し、抗ウイルス効果が高まることを示した最新研究)

3.Kubo, Y. et al. (2025). Enhanced anti-influenza virus activity of saliva following toothbrushing. Oral Science International. (歯磨き5分後に唾液の抗インフルエンザウイルス活性が有意に上昇することを示唆する関連報告)

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