当院のむし歯治療の特徴

むし歯は早期に発見し、治療を開始することが成功への鍵となります。当院では、問診、視診、そしてレントゲン検査などを綿密に行い、むし歯を正確に見つけることを重視しています。
その上で、患者様一人ひとりのご要望やお口の状態に合わせた治療計画をご提案いたします。

• 費用を気にされる方には
  保険診療を基本とした治療をご提案します。
• 審美性を重視される方には
  見た目の美しさに配慮したダイレクトボンディングなどの自費診療も選択肢としてご案内できます。
• より精密な治療や再発のリスクを抑えたい方には
  肉眼では見えない細部までを拡大して処置を行う、マイクロスコープを用いた精密な自費診療も可能です。

当院は、患者様が納得して治療を受けていただけるよう、選択肢を丁寧に説明し、最適な治療を共に考えてまいります。

ミュータンス菌が原因となる酸の産生

お口の中には約10兆個以上の細菌が存在するといわれています。そのうち、むし歯の原因となる「酸」を作り出す酸産生菌が全体の約70～80％を占めています。代表的なむし歯菌が「ミュータンス菌」です。

ミュータンス菌は、飲食物に含まれる糖分を栄養源として酸を作り出し、その酸が歯の表面を溶かします（脱灰）。しかし、人間の唾液には酸を中和する働きや、カルシウム・リン酸などの再石灰化成分が含まれており、通常は自然に修復されています。

ところが、甘い物の摂取頻度が高かったり、歯みがきが不十分だったりすると、修復が追いつかず、歯がどんどん溶かされていき、むし歯へと進行してしまいます。

むし歯を深部へと進行させるラクトバチラス菌

ラクトバチラス菌も、ミュータンス菌と同様に強い酸を作り出す細菌です。ただし、ラクトバチラス菌はエナメル質のような滑らかな面には定着しにくく、むし歯で荒れた面や、奥歯の溝、詰め物・被せ物の隙間などに生息します。

酸素の有無に関係なく活動できるため、酸素の少ない歯の深部でもむし歯をさらに進行させてしまうのが特徴です。

むし歯ができやすくなる4つの要因

むし歯の進行段階と治療方法

C0〜C1：自覚症状なし／歯科検診で発見される段階

C0（初期むし歯）

症状

歯の表面が白く濁り、まだ穴が空いていない状態。痛みなし。

治療法

フッ素塗布や適切なブラッシング指導で再石灰化を促進。定期健診での経過観察を行う。

C1（エナメル質のむし歯）

症状

エナメル質に小さな穴が空いた状態。多くは無症状だが、冷たいもの等で「しみる」ことがある。

治療法

むし歯部分を最小限に削り、歯科用プラスチック（コンポジットレジン）で補修。

C2：冷たいもの・甘いものでしみる段階

C2（象牙質のむし歯）

症状

むし歯が象牙質まで進行した状態。痛みやしみる症状あり。

治療法

詰め物による修復治療。症状に応じて麻酔を使用。インレーや被せ物を行うことも。

C3：熱いものでしみる／激しい痛みがある段階

C3（神経まで達したむし歯）

症状

むし歯が神経にまで達した状態。ズキズキとした強い痛み（拍動痛）を感じる。

治療法

根管治療（神経の除去・消毒）＋土台＋クラウン（被せ物）による修復。

C4：痛みが一時的に治まり、放置している段階

C4（歯根に達した末期むし歯）

症状

歯の大部分が崩壊し、神経が壊死して痛みを感じない状態。放置すると顎骨内に膿がたまることがある。

治療法

多くの場合で抜歯が必要。抜歯後は以下の方法で歯の機能を回復。

抜歯後の治療選択肢

• 入れ歯：比較的短期間で作製可能。違和感がある場合もあるが、取り外しができる点がメリット。
• ブリッジ：両隣の歯を支えにして連結した被せ物を装着。違和感が少ないが、健康な歯を削る必要あり。
• インプラント：自然な噛み心地を再現可能。外科処置が必要であり、全身状態によっては適応外の場合も。