2026年7月08日

こんにちは。瀬谷アクロスデンタルクリニックです。
現在、横浜市内でも子どもを中心に手足口病が大きく流行しています。当クリニックでもここ最近、お子様の手足口病の疑いや発症により、歯科診療のキャンセルやご予約変更のご連絡をいただくケースが数件出てまいりました。
横浜市衛生研究所の最新の発表(2026年7月2日)によると、6月22日~28日の定点あたりの患者報告数が「5.56」となり、流行警報レベルである5.00を上回りました。

出典:横浜市衛生研究所「横浜市感染症臨時情報(2026年7月2日)」
さらに、報告されている患者さんの96.4%を、0歳から5歳までの小さなお子さんが占めています。
手足口病は、手のひらや足の裏に加え、お口の中(粘膜や舌)に2〜3mmの水疱性の発疹(水ぶくれ)ができるウイルス性の感染症です。 この「お口の中の痛み」が非常に辛く、飲食や毎日の歯磨きが困難になることが多いため、今回は当クリニックからエビデンスに基づいた適切なケアと予防について解説します。
「食べられない・飲めない」ときの口腔粘膜への配慮
手足口病の診断や全身状態の管理は「小児科・内科」の先生方の専門分野ですが、小児科の先生方が強く注意喚起されている通り、この時期に最も気をつけなければならないのが脱水症状です。
歯科の視点からも、お口の粘膜への刺激を最小限にし、少しでも水分や栄養を摂りやすくするために以下の点をおすすめしています。
粘膜を刺激するものを避ける
酸味の強いもの(柑橘系の果汁やトマトなど)や、塩分・香辛料の強いものは、荒れた粘膜に激しくしみて痛みを増強させます。
お口に優しいものを少しずつ
冷ましたお粥、豆腐、ゼリー、プリンなど、噛まずに飲み込めてお口への刺激が少ないものを与えてあげてください。少し冷たいものの方が、一時的に痛みを和らげ、飲み込みやすくなります。
※水分が全く摂れずおしっこが出ない、高熱が続く、ぐったりしている等の全身症状がある場合は、速やかにかかりつけの小児科・内科の先生にご相談ください。
急性期(痛みのピーク時)の歯磨きについて
歯科医院として一番お伝えしたいポイントです。「虫歯にならないか心配で、痛がっていても磨いたほうがいいの?」と悩まれる保護者の方が多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、痛みが強い数日間は、無理に歯ブラシでお口の中を触る必要はありません。
無理にゴシゴシと磨いて水ぶくれを破ってしまうと、痛みが悪化して飲食がさらに困難になります。また、それがトラウマとなり、その後の「歯磨き嫌い」に繋がってしまう恐れもあります。それまでのケアをしっかりされていた場合、数日間しっかり磨けなかったからといって、虫歯が急激に進行することはありません。
急性期のケア
食後に水や麦茶で「うがい」をするだけで十分です。うがいができない年齢のお子さんは、食後にお茶やお水を一口飲ませて、お口の中の食べかすを洗い流すようにしてください。

回復期のケア
痛みが引いてきたら、柔らかめの歯ブラシを使い、患部を避けながら優しくブラッシングを再開していきましょう。

感染対策:使っていた「歯ブラシ」の取り扱い
症状が落ち着いた後も、数週間から数ヶ月の間、ウイルスは便などから排出されることが分かっています。ご家族(特にごきょうだい)への二次感染を防ぐための予防策として、歯ブラシの取り扱いにもご注意ください。
発症期間中に使っていた歯ブラシは、他のご家族の歯ブラシと毛先が触れ合わないように離して保管してください。
痛みがなくなり、通常の歯磨きができる状態まで回復したら、衛生面を考慮してそれまで使っていた歯ブラシは新しいものに交換することをおすすめします。

最後に
手足口病の登園・登校の再開目安や、全身の健康状態の判断については、必ず主治医(小児科・内科)の先生の指示に従ってください。
全身状態が回復し、お口の痛みがなくなりましたら、また無理のないペースで毎日の歯磨きや定期検診を再開していきましょう。
当クリニックでは、日々の虫歯予防はもちろん、お子様のお口の正しい発達を支える小児予防矯正(NeO-Cap.System®)なども取り入れ、健やかな成長を総合的にサポートしております。
手足口病をはじめ、急な体調不良によるご予約の変更や延期につきましても、どうぞ遠慮なくお申し付けください。ご自宅でのケアで迷われることがあれば、いつでも瀬谷アクロスデンタルクリニックへご相談いただければと思います。 まずはゆっくりお休みいただき、また元気になったお子様とクリニックでお会いできるのをお待ちしております。
【参考文献・データ出典】
1.横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課 「横浜市感染症臨時情報 手足口病が流行しています」(2026年7月2日) https://www.city.yokohama.lg.jp/kenko-iryo-fukushi/kenko-iryo/eiken/idsc.files/hfmd202626w.pdf
2.厚生労働省 「手足口病に関するQ&A」
瀬谷アクロスデンタルクリニック
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